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コラム
【コラム】小4の壁
2026年02月28日
「小4の壁」「中1の壁」という言葉を聞いたことがありますでしょうか?
それぞれ言葉の通り、小学校4年生時と中学校1年生時にぶつかる、また乗り越えるべき課題のことです。まず、小学校4年生は身体面、精神面、環境面で大きな変化を経験する時期です。この時期を無事乗り越えることで自尊心が育ち、学習に苦手意識が少なくなります。学校の勉強は、問題がより抽象的になり文章問題が増え、国語も漢字など基礎的なものから単語力/読解力が試されるものがどんどん出てきます。小学校低学年までの基礎定着があやしいとこの小学校4年生でつまづいてしまうことになります。
中学校1年生では6年間通った小学校から中学校へ進学し、場所もお友達も環境も変わり、そして勉強ももちろん難しくなる時期です。ほとんどの学校では毎日の「宿題」という形がなくなりテスト直前の「課題」提出に変わり、より「自学自習」を意識するタイミングになります。また生徒ごとで勉強時間の差も生まれやすくなってしまいます。この2つの壁を前にしてどう動くか、また壁にぶつかる前に動けることは何か、意識することがとても大切になります。
他人と自分を比較して劣等感を抱きやすくなる
発達段階の特徴として「自我の目覚め」が現れはじめる時期です。集団の決まりを意識して、その中にいる自分の立場や役割を考えるようになります。
自分を客観視できるようになるため、人と比べて自分が劣っていると感じることが増え、自己肯定感が下がりやすくなります。
学習でつまずくケースが増える
この時期から学習内容が抽象的になり、学習でつまずくケースが見られるようになります。
算数の場合なら単純な足し算、引き算から、小数や分数などイメージすることが難しいような内容へと発展します。
国語では、ただ文章を読むだけではなく、その背景にある問題への理解など思考力が求められるようになります。
学習のつまずきをきっかけに、学校生活に対してストレスを感じるようになる子どもも多いといわれています。
放課後の居場所がなくなる
放課後に子どもを見てくれる学童保育はどうしても低学年の子どもが中心になるため、4年生ぐらいになると子ども自身が行くのを嫌がるようになります。また、預かる対象は小学3年生までという学童も多いものです。
そのため、小学4年生になって学童をやめると、放課後の居場所がなくなってしまうという問題が生じます。
子どもは孤独を感じやすくなり、保護者は自分が家に帰るまで子どもがどのように過ごしているのかが心配になるものです。
共働き家庭にとって、放課後の居場所の問題はもっとも大きな壁といえるでしょう。
不機嫌な態度をとるようになる
個人差はありますが、子どもによっては思春期の入り口に差しかかり、見えない不安やストレスから不機嫌な態度をとるようになります。
成長の過程とはいえ、保護者は子どもの変化に戸惑ってしまうものです。お互いに誤解が生じてコミュニケーションがうまくいかなくなることもあります。
「小4の壁」に直面したとき、保護者にできることとは

「小4の壁」に直面したとき、どのように対処したらよいのでしょうか。具体的な対処方法についてまとめてみました。
積極的にほめる
自己肯定感が下がっている状態が続かないよう、積極的に子どもをほめるようにしましょう。できた、できなかったという結果についてだけではなく、がんばっている過程をほめるのがポイントです。
たとえば、子どもにテストを見せられたときは、結果の点数だけをほめるのではなく、「がんばって勉強していた」というところをほめるとよいでしょう。
保護者が自分のことを見てくれていたことを感じて、子どもの自己肯定感も高まっていくはずです。
学習のサポートをする
子どもが学習のことで困っているようなら、教科ごとに学習をサポートする必要も出てきます。
抽象的な概念がイメージしづらいようなら、問題を図やイラストなどにして、視覚的に説明するのも一つの方法です。
特に算数は、低学年からの積み重ねが必要な教科です。わからないまま次に進まないように、どこでつまずいたのかをしっかり確認して復習することが重要です。
また、国語の漢字練習なども含めて、くり返し学習することで学力は徐々に定着していきます。
保護者が勉強を見るのが時間的に難しければ、学習塾などの民間サービスを利用するとよいでしょう。
子どもの考えを尊重する
自我が目覚めはじめるこの時期は、大人から頭ごなしに指示されると反発したくなるものです。また、「小4の壁」にぶつかってストレスを感じていると、感情のコントロールが難しくなるということもあります。
保護者からはまだまだ幼く頼りなく見えますが、まずは子どもの考えを受け入れる姿勢を見せましょう。そのあとに「じゃあ、こうしてみたらどうかな」と提案すると、スムーズにものごとが進むことも多いものです。
保護者が「受け入れてくれた」ということに子どもは安心し、そのあとの提案を受け入れやすくなるのです。
子どもの言うことを否定せず、一緒に考えていこうというスタンスで子どもと接するとよいでしょう。
放課後の「居場所」を用意する
子どもの居場所に困ったときには、塾や習い事を利用するのも一つの方法です。塾や習い事では、学校以外の人間関係が築けるため気分転換にもなります。塾の場合は、学習サポートの意味でも一石二鳥といえます。
ただ、毎日習い事で予定がつまってしまうと、それがまたストレスになる可能性もあります。好きなことや興味のあることを中心に、子どもが楽しみながら通える習い事を検討するとよいでしょう。
いつかは過ぎる「小4の壁」 長い目で見ることも大切
「小4の壁」に悩むのは子どもだけではありません。保護者の中にも、長い時間子どもだけで過ごさせることに罪悪感を抱き、仕事をやめてしまう人もいるほどです。
また、子どもの反抗的な態度に困ってしまったりイライラしたりすることもあるでしょう。
ただ、「小4の壁」は一時的なもので、ずっと続くものではありません。子どもの成長に伴って状況は変わっていくものです。今はこういう時期なんだな、と思って少し長い目で見ることも大切です。
子どもの態度にいちいち怒ったり悲しんだりするのではなく、子どもの心の中で起きていることを想像しながら、成長の過程だと考えてみてはいかがでしょうか。
とはいえ、保護者だけで抱え込むのがつらくなることもあるかもしれません。そんなときは、壁を乗り越える一助として、進学ゼミナールの小学部コースや学研教室をうまくご活用ください。➡https://nara.shinzemi.co.jp/course/shou
奈良
